アシストはコンピュータ・ソフトウェアを扱っているが、ライセンス販売の会社であり、ソフトウェアの開発はしていない。そしてほとんどの製品は独占販売ではないために、アシストでもっとも大切なものといえばその社章が示すように「人」である。
「特に今のように、同一商品を複数の代理店からお客様は選ぶことができる時代、社員の能力こそが企業の財産であり、唯一の競争力となるのではないでしょうか」。こう語るのはアシスト、コンサルティング室の西嶋真澄である。
西嶋はコンサルティング室の紅一点。最近はWebコンサルティングの支援で顧客から厚い信頼を得ている。しかし西嶋の活躍の場は顧客向けプロジェクトの進行だけではない。アシストの社員に向けた教育支援も担当した。
西嶋はアシストで人材育成プロジェクトが始まった2003年、このプロジェクト・リーダーを任された。育成プログラムを企画、導入した初代“論理思考の特訓”講師である。これまでに約200名の社員に特訓を行った。
「“論理思考の特訓”とは、論理思考を鍛えるために、短時間の演習をいくつも行う研修です。論理思考はビジネス・パーソンにとっては基礎能力の1つです。また、学習によって身につけることが容易です。コミュニケーションや資料作成、会議などすべてのビジネスの場面で共通した論理思考の枠組みを持つことで、ムリやムダを省くことができ、業務スピードを向上できます。その思いがあって、人材育成プロジェクト・リーダーを任された時に基本コースとして採用しました。講師は基本的なフレームワークとして“ロジック・ツリー”を解説しますが、後はひたすら演習。短時間で演習課題をこなし、チームでまとめ発表ということを繰り返します。時間がきたら、できていてもいなくても終了。結果を出さねばなりません。思考の論理性とスピードの両方が求められます。課題分析、問題解決、資料作成、コミュニケーション、会議進行などテーマを変えて徹底的に論理的な整理スキルを定着させます。講師はラクですが、受講者はしんどいと思います」と西嶋は言う。
西嶋は入社以来サポート・エンジニア、プロダクト・エンジニアなど、ずっと技術を専門としてきた。
「実は高校時代、親に無理を言ってパーソナル・コンピュータを買ってもらったオタク少女でしたから。当時はDOS/OSが世の中に出始めた頃で、BASIC言語で簡単なゲームを作って楽しんでいました。趣味の域を出ませんでしたが、大学の夏期講習でFORTRAN言語を用いたメインフレームのコンピュータ実習でプログラミングのおもしろさを再認識し、将来の職業はこれだと思いました」。そして企業説明会を回る中でアシストに決めたのは、会社説明会で社長のビル・トッテンが学生一人ひとりに「君は野球やる?」「テニスは?」と始めたからだという。
続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。
- 会員登録 (無料)
- ログインはこちら
株式会社アシスト
2011.12.27
2011.12.15
2011.11.28
2011.11.09
2011.10.18
2011.10.04
2011.09.12
2011.08.29
2011.08.08