終わりよければ、すべて良し。大晦日をどう過ごすかは、結構、大切なことである。花火が打ち上がるカウントダウンを、彼女とともに、一流のホテルで過ごしたなら・・・翌年も、きっと安泰だろう。 しかし、その予約は、人気のスポットであればあるほど、なかなかに難しい。念願は叶えられない。不発に終わる。
誰もがやるように、普通に予約を繰り返したってダメである。
では、大晦日のクライマックスのためには、どんな智慧が必要なのか。そこで、フランスのリッツのレストランやハウステンボスの花火が見えるスイートルームなど半年間待ちの予約を非常に高い確率でゲットしているというウェブコンサルティング会社・ペンシルの覚田義明社長に聞いてみた。
すると、予約のゲットまでに、3回は電話をするのが定石という。
ちょっとばかし、うざいのだが、その成功パターンには、学ぶべきコトが多い。その願望を不発に終わらせないためには、このくらいやるべきなのである。高確率で、大晦日にコトを果たすためには、智慧というものが必要である。本能にまかせても、そのめくるめく夜は、手に入らない。その目的の達成には、仕事のマネージメント能力を飛躍的に成長させるような「戦略」的発想が必要なのである。
名乗る。
目的を具体的に伝える1回目。
自分→覚田です。(必ず最初に名前を名乗る。名乗ると先方が名前で呼ぶようにな
る)
ホテル→覚田さまですか。(常連様か、誰かの知り合いかと考えさせる)
自分→大晦日の日の12月31日に彼女と2人で宿泊したいのですが。
ホテル→覚田さま、あいにくその日は、予約がいっぱいでございまして・・・。
自分→そぉかあ、残念だなぁ・・・。毎年、こんな感じですよね。
みなさん、いつごろ予約を取られるのですか?
ホテル→だいたい、3ヶ月前には埋まっていますね
自分→そうですか・・・空き出る可能性もあるんですかね。
彼女が楽しみにしているもので・・・。
ホテル→あまりないですね。空いてもスグに埋まりますから
失礼ですが、お名前は・・・。
ホテル→田代です。
自分→わかりました田代さん、また、電話しますね。
ホテル→覚田さま、ありがとうございます。お待ちしております。
ガチャン・・・
1回目の電話が肝心である。自分の名前や状況=自分の情報をより具体的に相手に与えて、少なからず他の予約客より、ホテル側の担当と深く知り合ったという状況を創り出すこと。相手も人間である、より深く知り合った人は、名前を覚える。きっと、後に、優遇もしてくれるはずである。
ダメでもともと・・・
さらに具体的要望を伝える2回目。
自分→覚田です。田代さんは、おられますか。
ホテル→はい田代です。覚田さまですね。
自分→大晦日の予約。キャンセルは、出ていないですよね。
ホテル→覚田さま、残念ながら・・・キャンセルは出ておりません。
また、当ホテルは、申し訳ないのですが、キャンセル待ちをしない方針でございまして。
自分→そうですか。残念・・・。
では、タイミングよくキャンセルが出たときに、電話をしたとしたら、予約できるわけですね。
ホテル→そういうことです。
自分→もし、空くようでしたら花火の見える部屋で少し広めの部屋がいいですよね~ 禁煙で・・・
ホテル→わかりました。
自分→じゃあ、田代さん。また、電話させてもらいますね。
ホテル→覚田さま、ありがとうございます。お待ちしております。
ガチャン・・・
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。