「託して任せる」。問題を解決したいのであれば。

2013.01.06

ライフ・ソーシャル

「託して任せる」。問題を解決したいのであれば。

寺西 隆行
(株)Z会

問題だ!問題だ!…と、責めたり騒いだりするだけが問題解決の手法じゃないですよね。

※本記事は、(株)Z会
勤務の筆者の個人的見解です。

厚労省に勤める知人から数年ぶりに賀状が届いてました。
懐かしいなあ、と思うと同時に、そういや新卒入省の時、薬害エイズかなんだかの説明責任を求める電話対応で定時はオシマイ、自分の仕事は夜中にやらざるを得なかった(そして体を壊した)苦労話を思い出しました。

自子の事しか考えず、学校に電話ばかりする人もまた、教師を苦しめています。
精神的にも時間的にも、学校は、教師は、その人だけのものじゃないのに、電話は一対一対応になっちゃいますから。

学校や教師に期待するなら、自分の家庭が直接的な迷惑を被らない限り(あるいは明確に予見されない限り)「託して任せる」、まずはその姿勢が大切だと思います。

たしかに、使命感のある教師は、自分が担任している保護者対応は「(どんなことがあっても)すべき」と受け入れますし、心ある管理職は部外者対応を極力自分たちでやろうとします。
そんな教師の皆さんは、ほんとに「凄い」、その言葉しかでません。

ですが、その使命感を「当然」と、外野は押し付けちゃいけないと思います。
ましてや部外者が学校(最初の話なら厚労省)に電話するのは基本的に迷惑行為です。
とある方(学校関係者)がおっしゃっていました。

無責任な外野の「正義の味方」が一番質が悪い。

と。

健全な批判精神は否定しません。
直接的に自子が迷惑を被った場合、「迷惑だ」と学校側に伝えることも全く問題ありません。

しかし、上記のような論を展開したときに「じゃあ電話するなっていうの?それは変でしょ!」「おかしいことはおかしいといわなきゃ!」という反論がすぐ口に出てくる方は、正直、問題解決を志向しているとは思えないのです。

問題を解決したいと思うのであれば、問題解決にあたっている人に、託して任すこと。
自分が直接、手を下して、問題を解決することができないのであれば。。。
これも大切な、大切な姿勢です。

個人的に、この姿勢が日本社会に欠けていると思っているので、「(当事者じゃないんだったら)託して任そうよ」と、今年は本サイトその他でメッセージしていければ、と思っています。

当事者じゃないことは託して任せる。
そして、自分が当事者のものに精一杯時間を費やす。
そんな人が増える方がずっと、良い社会になると思っていますので。

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会

文部科学省広報戦略アドバイザー 経済産業省「未来の教室」教育・広報アドバイザー 三島市GIGAスクール推進アドバイザー 等

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