宿題の代行なんて当たり前。最近は、人気チケット購入のための行列代行や復讐代行やプロポーズ代行まで、「便利屋」の活躍する裾野は、拡大している。その中でも、『結婚式出席代行』は、それなりの市場を形成しているようである。
『結婚式出席代行』という商売が、この世にあることがクローズアップされ出したのは、ここ2、3年のことである。インターネットで「披露宴 出席代行」なんて検索すると、全国各地、ズラッと専門サイトがヒットする。これだけの業者があるということは、それなりの市場を形成していることになる。
『結婚式出席代行』業の事業内容は・・・
●相手方の出席者の数とのバランスがとれない。
●親族が少ない
●会社を離職しており、会社関係の出席者がいない。
●地元が遠い為、友人関係を多く呼べない。
●昔の友人と連絡がとれない。
●出席者が急に来れなくなった。
●結婚式直前にトラブルで親族が呼べなくなったので親族として出席してほしい。
●親孝行の為に結婚式をするが、呼べる友人がいない。
●結婚式の受付を頼める人がいない。
などなど様々な理由で、困った人達のために代理出席者を派遣する。
1回の派遣料は、結婚式と披露宴の両方に出席して、1人1回あたり8,000円~16,000円が相場。全国平均すると12,000円程度。
これにオプションで、受付やスピーチ代行1回あたり6,000円~が追加されていくという仕組み。稼動は、土・日・祝日。交通費は、別途。引き出物は、出席者が持って帰れるところが多いようだ。
派遣会社が側に、40~50%が渡るとしても、おいしい物を食べて、ニコニコして、引き出物までもらって帰って、1日あたり6000円くらいの手取りにはなる。その上、赤の他人とは言え、感動の物語に、もらい泣きすることもあるだろう。休みの日にすることのないOLやサラリーマンにとっては、まさに、おいしい副業である。
インターネット上で公開されているオリエント総合研究所の「ブライダルに関する消費者動向」を参考にさせてもらうと、2006年度の全国の婚姻件数は、730,971組で結婚式場業市場規模は、約2,007億円である。もし、年間700000組以上ある婚姻の1%に、3人の『結婚式出席代行』からの派遣があったとして・・・年間21000人。1人1回の出席単価を12,000円とすると、総売上げは、2億5200万円。おそらく、これ以上あるのは、間違いないと予測する。
日経マネーブログの「20代女子から反響・結婚式代理」というレポートには、派遣され出席代行をしているとという女性のインタビューが載っている。非常に興味深い内容である。その中でも、次の一文には、この「おいしい副業」の秘訣が詰まっている。
次のページどこにでもいる『忘れられそうな顔』と『したたかさ』である。
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有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役
昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。