ただ単に本や資料を読めばいいというものではありません。学ぶ際に大切なことは、学びのテーマや目的を持つことと期間を決めることです。今回は、学ぶ工程で取り入れて頂きたい手法についてもお話します。
■□■ 期間でテーマを決める ■□■
大前研一氏が、『サラリーマン・リカバリー』という本の中でこう言っていました。
「私自身の勉強法は、一年に一つテーマを決め、新しいことにチャレンジするやり方だ。
そして、そのテーマで必ず本を書くことを目標にして、ノートを作りながら勉強している。
~中略~
他人にわかるように書いてみることで頭の中が整理され、知識が知恵になっていく。
自分できちんと理解しなければ書けないし、ましてや人には教えられないからである」
思いつきで何かをちょっとかじってみたり、たまたま人に勧められた本を読んだり、仕事の必要に迫られて調べ物をしているだけでは、まとまった知識にはなりません。テーマを持って学ぶことが大切です。
3ヶ月ごとでも、半年ごとでも、1年ごとでも、タームは自分なりでかまわないから、定期的に学びのテーマを決めて、学び計画を持ちましょう。
「今の、君の学びのテーマは何?」と聞かれて、すぐに答えられない君に将来の成長はないと思ったほうがいいでしょう。
■□■ 1テーマ1時間喋れることを目指す ■□■
大前氏の言う「1年1テーマを決め、本を書くのを目標に学ぶ」というのは、誰でもが真似できることではないですね。
この驚異的な変化のスピードの真っ只中にいては、1年1テーマでは間に合わないかもしれませんね。ましてや若手社員の立場では、学ばなくてはいけないことは山ほどあるでしょう。
「本を書くのを目標にする」というのもハードルが高いです。
そこで、「半年1テーマを決め、1時間の講演ができることを目標に学ぶ」というのはどうでしょう。もし仮に、会社に入社してすぐにこれを始めたとしたら、3年間で6つのテーマについて学び、それぞれ1時間(30分でもいいと思います)の講演ができるようになっているという目標です。
大前氏の言葉を繰り返しておきましょう。
「他人にわかるように書いてみることで頭の中が整理され、知識が知恵になっていく」
「自分できちんと理解しなければ書けないし、ましてや人には教えられないからである」
アウトプットを意識して学ぶことがとても重要だということです。
■□■ 学びを日々アウトプットする ■□■
1テーマで1時間喋れるようにすることも含めて、日々アウトプットを意識しながら学ぶことはとても重要です。
①日記を書く
日々の学びを日記に書くことは最良の学びのアウトプットです。
長々と書く必要はなく、その日の気づきについてのキーワードを書くだけでも、学びの整理になります。
②ブログを書く
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「スター社員の仕事術」
2010.12.15
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今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長
組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。