今年も残り僅か。住所録を整理して年賀状の手配が終わったら、年内に自分の履歴書を書く事をおススメしたい。 経営コンサルタントのトム・ピーターズが提唱している「一年の締めくくり方」をご紹介。
いよいよ今年も押し迫ってきた。
今年をどう締めようか、あるいはすでに「来年こそは」と新年の出直し?に意識が向いている人も多いのでは。
経営コンサルタントのトム・ピーターズは、常に自分の履歴書を想定しながら仕事に取り組めと言っている。
一年の締めくくりに当たって履歴書を書けと。
要するに、12月31日に、自分の専門職としての価値を総括するということだろう。
1.いったい自分は何をやっているのか
2.自分は実際に何を達成してきたのか
3.自分の業績の証人になってくれる顧客はだれなのか
4.自分のもっている技能がその分野で最先端のものであるという証拠はあるのか
5.ますます厳しさを増す状況に取り組むうえで、自分に協力してくれそうな人脈を社の外部で新たに開拓したか
6.今年の末に書く履歴書には、昨年の履歴書と異なる内容を書けるか。
具体的には、次のような質問にこれを応用して一年を振り返ってみる。
1.今年手がけたプロジェクトを全部振り返ってみる
2.それぞれのプロジェクトでお客様にもたらした価値を有形無形共にあげてみる
3.関係したお客様のうちどれだけのお客様に、新しいお客様候補に推薦状を書いてもらえるか考える
4.関係している専門分野で自分が「最先端」と思うことを上げ、その根拠を整理する
5.一年の最後に、住所録を再整理し、今年新しくできた人脈についての来年の関係構築プランを立てる
6.1~5を使って自分を知らない人に、400文字以内で自分の存在価値を伝える自己紹介文を書く
これらのことは、やっているようでやっていない、実に効果的な今年一年の振り返り方である。
これからは部下育成のためのやり取りのひとつに「今年の履歴書を書かせる」ということを加えてみたらよい。
チームメンバーの履歴書を共有して、相互理解をしてみることもお勧めである。
履歴書を毎年バージョンアップすることが、自分の価値を上げていくことに必ずつながる。
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今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長
組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。